ブラックボードは、つくばにヴィンテージショップとしてオープンしてから、今年で12年目を迎えます。
これまで県内外の多くのお客様にご来店いただいてきました。お選びいただいたそれらの家具が、お客様の暮らしに溶け込んでいく様子を拝見できることは、私たちにとって大きな喜びです。
今まではインスタグラムだけでご紹介していた納品事例ですが、この度、お写真の提供や撮影にご協力いただいたお客様への感謝の気持ちを込めて、ホームページでも少しずつ公開していきます。
ヴィンテージ家具との出会いは、ほとんどの場合、同じものに二度と巡り会うことのない一期一会。そんな素敵な出会いを遂げてできたお住まいの様子は、これからヴィンテージ家具の購入を検討されている方には参考にしていただけることと思います。ぜひご覧ください。
それでは、2025年最新の事例からご紹介です。
光と家具が織りなす日常
長年ブラックボードのインテリア・カフェ共にご利用くださっているH様。つい先日新築のご新居が完成し、お預かりしていたイギリス製のサイドボードを納品にお伺いさせていただきました。
今回お届けしたのはサイドボードでしたが室内に配されていた家具のほとんどが、ここ数年の間にブラックボードでご購入頂いたヴィンテージアイテムだったので本当に感動いたしました。
そうか、H様はこのためにひとつひとつ丁寧に選んばれていたのだ!と納得の瞬間でした。

ハンス J. ウェグナーのGE236ソファに寄り添うように置かれたイルム・ウィッケルソのコーヒーテーブル。その背後には、今回新たに加わったイギリス製のヴィンテージサイドボード。ブラックシェードのランプや、足元のラグ、そしてダイニングテーブルやブックケースまでもが、空間に導かれるように調和していました。まるでひとつひとつの家具が出会うべくして出会い、空間全体がひとつの物語を紡いでいるかのように。

キッチンに立つとLDKの空間全体を見渡すことができる間取りになっているのですが、ここからの風景は奥様のお気に入りなのだそうです。

そして、こちらのダイニングの一角に設けられたヌックではお子様が本を読んで過ごしているのだそうです。
ヌックとは「居心地の良いこぢんまりとした場所」を意味しますが、窓から見える木々の葉が風に揺れる様子、やさしく際しこむ陽の光によって、ちょっとしたスペースがとても贅沢な空間となっていました。

こちらの書斎スペースにはカーフのnord(ノルド)シリーズのベンチをお使い頂いていました。室内にいながらにして季節の移り変わりを感じられる素敵な場所です。
※nord(ノルド)は現在生産を終了しています。
H様が厳選された家具やインテリアアイテムはもちろん素敵でしたが、緻密に計画された開口部の配置と、外部環境を巧みに取り込むプランニングによって、光や景観が室内へと自然に導かれ、意図をもって構成された家づくりにも深い感動を覚えました。
私たちがヴィンテージ家具の真の魅力だと感じるのは、言葉では表現しきれない「空気感」です。それは、長い年月をかけて育まれた温かさと趣きに他なりません。
単なる「古いもの」ではなく、その家具が歩んできた時間や、以前の持ち主の暮らしを想像させてくれる、深い物語がそこにはあります。これは、新しさとは違う、時を経たものだけが持つ本物の魅力なのです。
こうした趣のある家具と暮らすことは、その長い歴史に自分たちの物語を付け加えていく、という創造的な喜びを与えてくれます。
ブラックボードの仕事は、古い家具に再び命を吹き込み、次の持ち主の元へとお届けすることです。私たちは、ヴィンテージ家具が持つ豊かな魅力を通して、より多くの方にその喜びを感じていただきたいと願っています。
最後に、撮影の機会をくださったH様ご家族様に、スタッフ一同心より感謝申し上げます。
Blackboardのヴィンテージ家具は店頭のほか、以下のオンラインストアでもご覧いただけます。
ぜひご利用ください。