ビンテージ家具のメンテナンスとお手入れ

ブラックボードでは年数回、自社スタッフが国内・外でアンティークディーラーをはじめ、蚤の市やアンティークフェアー等を回りデザインやクオリティーなどを見極めて買付をしています。
状態を見極めて買付していますが、約50年以上も前に作られたものが大半なのため、程度の差こそありますが日常の道具として使って頂くためのレストア(修復)が必要になります。ビンテージ・アンティーク家具の風合いを生かしながら、その家具が本来持っていた使い勝手や機能をよみがえらせる為、クリーニングをはじめ、きしみや破損等の木工修復、塗装、ワックス掛けなどの作業を行っています。

少しでも永く大切にお使いいただくために、当店で取り扱っているビンテージ家具の仕上げ剤と日常のお手入れ方法についてご紹介いたします。
参考にしていだけたら嬉しいです。

メンテナンス材と日常のお手入れについて

【目 次】
■ソープ仕上げ・オイル仕上げについて
・注意点(ソープ・オイル仕上げ)
・日常のお手入れ(ソープ・オイル仕上げ)

■ウレタン系オイル仕上げ・ラッカー仕上げ・ウレタン仕上げについて
・注意点(ウレタン系オイル仕上げ・ラッカー仕上げ・ウレタン仕上げ)
・日常のお手入れ(ウレタン系オイル仕上げ・ラッカー仕上げ・ウレタン仕上げ)

「ソープ・オイル」仕上げについて

ソープ仕上げ

ソープ仕上げ2_北欧ビンテージ ソープ仕上げ_北欧ビンテージ

ソープ仕上げは無垢材の木肌に、ぬるま湯で溶 かした石鹸を染み込ませ、木地を活かした塗装 方法でサラッとした触り心地が特徴です。木肌 の色・質感そのものを楽しむことができ、経年 で落ち着きのある色へと変化します。(オイル 仕上げより染みや汚れが目立ちやすいのが難点) 

 

オイル仕上げ

オイル仕上げ1_北欧ビンテージチェア オイル仕上げ2_北欧ビンテージチェア

木部に自然オイルを染み込ませる塗装方法で、 木目を活かし、しっとりしたぬれ色と、落ち着 いたツヤ感のある仕上がりとなります。(ソー プ仕上げと比べると汚れは目立ちにくいです が、経年でややヤケ易いのが特徴です。) 

 

ご使用上の注意点

ソープ、オイル仕上げともに、ラッカーやウレタン塗装のように表面をコーティングせず、木地に仕上げ剤を染み込ませただけの家具は、直接木肌に触れられる利点がある一方で、水分を吸い込みやすく熱に弱いため、グラスの水滴やコーヒー等の飲みこぼしで染みになりやすい難点があります。そのため日常では、コースターやプレイスマットなどのご利用をお勧めします。薄く付いてしまった傷であれば、サンドペーパーで平らに軽く削って馴染ませ、表面をきれいに乾拭きした後に同じオイル・ソープを塗布するだけである程度修復できます。また経年変化を楽しめる仕上げですので、日常使いで付いたシミや傷も、味わいとすればより愛着も湧くことと思います。

 

オイルによる定期的なメンテナンスについて (オイル仕上げの木製家具対象)
オイル仕上げの木製家具は、時間の経過とともに人のお肌のように乾燥します。
メンテナンス用オイルで定期的に油分を足し保湿することで、ツヤを取
り戻し「割れ」や「反り」を防ぎます。

「ラッカー塗装・ウレタン塗装・ウレタン系オイル塗装」について

ラッカー塗装

ラッカー仕上げ_北欧ビンテージ家具 ラッカー仕上げ2_北欧ビンテージ家具

木の質感を活かしつつ、木肌に薄いラッカー塗膜を張ることで傷や汚れを付きにくくした仕上げです。オイル仕上げより傷はつきにくいですが、水や熱には強くありませんので、グラスやコップの輪染みなどが付かないよう、コースターやプレイスマットなどをご使用下さい。またオイル仕上げに比べ塗膜感がありますので、表面の質感はツルッとした見た目になります。

 

ウレタン塗装

ウレタン塗装_北欧ビンテージ家具 ウレタン塗装_北欧ビンテージ家具

ウレタン塗装はラッカーよりも硬度のあるウレタン樹脂で表面をコーティングした仕上げで、耐アルコール性や耐水性に優れています。水滴や飲みこぼしによる染みも付きにくく、傷も付きにくい一方で、使い込んで経年変化を楽しむと言う視点では、他の仕上げにやや劣ります。家具を選ぶ際に素材そのものの質感よりも利便性を重視される方には、ウレタン塗装の家具がおすすめです。

 

ウレタン系オイル塗装

ウレタン系オイル_北欧ビンテージ家具メンテナンス ウレタン系オイル_北欧ビンテージ家具メンテナンス

ウレタン系オイル仕上げは、ウレタン樹脂オイ ルを使用した仕上げです。自然オイル仕上げに 近い風合で、ウレタンの耐久性を併せ持った「オ イル」と「ウレタン」の良いとこ取りをした仕 上げです。木の質感を残しつつ、水にも比較的 強い仕上げですが、ウレタン塗装やラッカー塗 装と比べた場合、耐水・耐熱性などは劣ります。 

 

ご使用上の注意点

ラッカー塗装・ウレタン塗装・ウレタン系オイル塗装は、樹脂系塗料を使用していないため、水・汚れに比較的強い仕上げです。特に食事などで日常使いするダイニングテーブルやリビングテーブルなどに適した仕上げといえます。ただし傷やへこみなどがついて塗装が剥がれてしまった場合、ご自身で簡単に修復することができないため、衝撃による塗装の剥がれにはくれぐれもご注意ください。

仕上方法による、水ぬれ・汚れへの強さは、
ソープ < オイル < ウレタンオイル < ラッカー < ウレタン
となり、熱い
ものを置くと跡になってしまうのは、すべての仕上げに共通して言えます。 傷やシミ汚れは付けないのが一番ですが、日常使いする上で切っても切り離 せないことでもあります。ご使用上の注意点などに気をつけていただき、 またご自身でメンテナンスすることで愛着が湧いてきますので、汚れや傷も 思い出の一部、経年変化の一部として楽しんで頂けると良いかと思います。 

日常のお手入れ

ソープ・オイル仕上げ

・乾いた柔らかい布で乾拭きしてください。
・軽い汚れは、お湯にひたしたタオルを固く絞って汚れを拭きとり、 最後に乾拭きをして水分が家具に残らないようにしてください。
・醤油、ソース、ジュース類、酒類などをテーブルの上などにこぼしたら、すぐに固く絞った雑巾で拭き取り、その後乾拭きしてください。
・気になる汚れなどは、少量の中性洗剤を混ぜたぬるま湯を布に含ませ、 固く絞ってから拭いてください。

 

ラッカー仕上げ、ウレタン仕上げ

日々のメンテナンスは、ワックス(ジャックポール・ワックス)を塗り込ん でウエスで磨き上げると細かな傷が目立ちにくくなります。
大きな傷や塗装
が剥がれてしまった場合、修復には一旦すべて塗装を剥がし、再塗装となり ますのでご自身での修復は難しくなります。そのような状態になりましたら、 お気軽にご連絡ください。

 

推奨メンテナンス剤

■ karf メンテナンスオイル
オイル仕上げ用家具のメンテナンスオイル。蜜ろうなどのワックス成分も添加しており、やや艶っぽい仕上げ。蜜蝋成分が木部へのうるおいを追加するなどの利点があります。また、汚れ落としの効果もあるワックス成分が配合された、カーフがおすすめするワックスオイルを含めたメンテナンスキットです。写真付きで丁寧に解説した説明書もついていますので、初めての方でも簡単に使っていただけます。
店頭販売・オンラインショップ販売しております。

 メンテナンスオイル2_Blackboard
蜜ろうなどのワックス成分も添加しておりやや艶っぽい仕上げ、蜜蝋成分が木部へのうるおいを追加するなどの利点があります。
※こちら店頭での販売もございます。
Online Shopはここをクリック

 

■ Jacpol Antique WAX(ラッカー・ウレタン系塗装用)
ミツロウとカルナバワックス(ヤシ科の植物から取れる ロウ)の自然素材を主原料とし作られた家具用ワックス。
※店頭販売もございます。(Color / Dark , Medium , Light)

Blackboard_wax

 

オスモカラー / エクストラクリア(オイル仕上げ用)
家具・屋内用のオイル(自然塗料)オスモのほか、リボス、 などもおすすめです。
※ホームセンターやネット通販などでも購入可能です。

オスモ_エキストラクリアー

 

保障・メンテナンスについて

保障期間について 

・弊社オリジナルの商品は、お手元に届いてから 1 年間を保障期間とし、 その間に製品上の欠陥から発生した破損につきましては、 無料で修理いたします。(お客様ご自身での破損は対象外です。)
ビンテージ家具は 6 ヶ月間を保障期間とし、ラスティック(荒造り)家具 は保障対象外とさせていただきます。
メーカー商品は、各メーカーの保障規定に準じます。 その他の場合につきましては、有料にて修理を承ります。 

 

メンテナンス等について

年月を経て今も使い続けられているビンテージ家具は、使いながらのメンテンナンスも必要となります。
またお住いの環境や使い方によっても差がでてきますので、もし不具合などがありましたらお気軽にご連絡ください。使っている際に破損が生じた場合は、直接店頭へお持ちいただくか、遠方の場合はまずはお電話やメールにてご相談ください。ご購入前にメンテナンスについて知りたい場合は、店頭にてご相談いただくか、メールでお問合せください。

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